中日の首位は、そのまま優勝するのか
ひとことで言うと、八日目を終えた時点の首位組から、約8割の場所で優勝者が出ています。2000年秋場所から2026年夏場所までの153場所では122場所。残る31場所、20.3%は首位を追っていた力士の逆転優勝でした。
検証結果と集計根拠を読む通説は、本当か——データ親方が見た大相撲
ここに書くのは、過去の膨大な取組を“その場所が始まる前に分かっていたデータだけ”で確かめた結果です。 相撲の面白さを否定するものではありません。むしろ、数字にしてみて初めて見える相撲の奥行きを、少し意地悪な視点でお届けします。
ひとことで言うと、八日目を終えた時点の首位組から、約8割の場所で優勝者が出ています。2000年秋場所から2026年夏場所までの153場所では122場所。残る31場所、20.3%は首位を追っていた力士の逆転優勝でした。
検証結果と集計根拠を読む最速は8日目、本格化するのは10日目です。2000年初場所から2026年夏場所まで、前頭6枚目以下が無敗を続けたケースを追いました。5勝0敗で迎えた6日目は142人、6勝0敗の7日目は69人いましたが、三役以上との対戦はどちらもゼロ。
検証結果と集計根拠を読む狭い門です。2000年初場所から2026年夏場所まで、大関から関脇へ落ちたのは延べ21例。その直後に大関へ戻ったのは、貴ノ浪、武双山、栃東(2度)、栃ノ心、貴景勝の6例、28.6%でした。
検証結果と集計根拠を読む二人は定員ではなく、最低人数です。関脇は東西に一人ずつ必要ですが、上限は決まっていません。2000年初場所から2026年名古屋場所までの158場所で、4関脇は5場所だけ。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。14日目を7勝7敗で迎えた力士は、千秋楽に56.2%勝つ。五分の相撲なら50%のはずが、6ポイント上振れ。鏡写しに、負けても勝ち越しが消えない8勝6敗の力士は45.0%しか勝てません。
検証結果と集計根拠を読む荒れるのは初日ではなく、千秋楽でした。格上(強さ指数ではっきり上位の力士)が敗れた割合を波乱率とすると、初日は35.8%で平均並み。いちばん堅いのは7日目の32.8%です。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。平幕が横綱を破った金星の翌日、その力士の勝率は38.0%。同じ力士の同じ場所の他の日(48.2%)より10ポイントも低い。大仕事の反動——と言いたいところですが、種明かしをひとつ。
検証結果と集計根拠を読む数字は逆でした。前の場所を全休した力士は、復帰場所で勝率59.2%。初日に限れば65.9%も勝っています。カラクリは番付です。休んだ力士は地位が大きく下がり、復帰場所では格下と当たる。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。負け越せば陥落の角番大関は、平均8.15勝・勝ち越し率78.2%。追い込まれていない通常時の大関(75.3%)より、むしろ生き残り率が高いのです。土俵際に立たされたときの集中力は本物——物語ではなく、データがそう言っています。
検証結果と集計根拠を読む押し相撲 vs 四つ相撲——ファンが重んじる『型の相性』を、取組前の強さ指数がほぼ互角の一番だけで測り直しました。押し相撲側の勝率は49.7%。四つ相撲側の50.3%と、ほぼ五分です。
検証結果と集計根拠を読む半分本当で、半分違いました。東方の力士は平均7.59勝、西方は7.41勝。たしかに東が勝っています。ところが同じ地位(たとえば前頭5枚目)の東と西で比べると、差はほぼゼロ。
検証結果と集計根拠を読む壁は、はっきり存在しました。初めて三役(小結・関脇)に上がった力士は平均6.16勝。勝ち越せるのは27.7%だけです。小結全体の勝ち越し率(42.3%)と比べても明確に低い。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。体重158kg超の力士は序盤(1〜5日目)50.5%→終盤(11日目以降)47.8%と失速。対して軽量の力士は48.3%→50.7%と尻上がりです。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。しかも、思ったより早い。幕内の勝率を年齢別に並べると、20代前半52.8%→20代後半50.2%→30代前半47.6%→35歳以上43.7%と、きれいな下り坂。
検証結果と集計根拠を読む本当でした。勝ち星の25%以上を引き技(叩き込み・引き落としなど)で稼ぐ力士の幕内勝率は46.2%。引き技が12%以下の力士は50.1%で、その差3.9ポイント。
検証結果と集計根拠を読む幻想でした。大阪・名古屋・福岡の地方場所の波乱率は35.7%、東京3場所は36.3%——むしろ東京の方がわずかに荒れています。会場別に見ると、いちばん荒れるのは正月の初場所(37.9%)、いちばん堅いのは夏場所(34.9%)。
検証結果と集計根拠を読む残念ながら、幻想でした。大阪・名古屋・福岡圏出身の力士がご当地場所で挙げた勝率は47.3%。他の会場(47.9%)と差がありません。傾向としては、首都圏出身力士も東京(48.8%)より地方場所(50.6%)の方がやや勝っている——ただしこの差も、誤差と言われれば否定しきれない小ささです。
検証結果と集計根拠を読む波の話は、わずかに本当。場所ごとの勝ち星のブレは押し相撲2.14、四つ相撲2.05で、たしかに押しの方が荒れます。ただし僅差です。それより目を引いたのは平均勝ち星の差。
検証結果と集計根拠を読む数字は落ちますが、『緩み』と断じるのは早い。8勝目に到達した後の勝率は52.7%で、そこまでの勢い(65.4%)からは確かに下がります。ただし終盤は星の良い者同士が当てられるため、勝ち越し後は相手も強くなる。
検証結果と集計根拠を読む少しだけ本当。初めて幕内に上がった力士は平均7.42勝で、勝ち越せるのはちょうど半分。再入幕組(7.23勝)や在幕30場所超のベテラン平幕(7.28勝)より、わずかに上回ります。
検証結果と集計根拠を読む1927年から今日までの、決まり手100年の記録です。戦前の土俵でそこそこ見られた「吊り出し」(相手を持ち上げて土俵の外まで運ぶ大技)は、2020年代は全決まり手の0.1%——1930年代の約50分の1です。
検証結果と集計根拠を読む2003年夏場所以降の全階級を取組前の時点で数えると、過去に一度でも同じ相手と取った経験があるのは46.7%。半分以上は初顔合わせでした。対戦歴があっても数番だけなら、『相性』なのか偶然なのかは切り分けにくい。
検証結果と集計根拠を読むつまみをドラッグ(スマホはタップでもOK)すると、その時代の型ランキングに入れ替わります。
バーの長さはその時代の中での順位(1位が満タン)。年代ごとの実際の割合は下の表をどうぞ。
対象は決まり手のみ(不戦勝・反則等は除く)。データが少ない年代は表示していません。
予想の土台になっている考え方と、正直な限界の話です。
実力がほぼ互角(強さの差がごくわずか)の取組は、全体の52%。そこでの的中率は55%——コイン投げに毛が生えた程度でした。つまり相撲の面白さの半分は、どんなに分析しても本質的に『読めない』部分にある。番狂わせは事故ではなく、相撲の設計そのものです。
番付は、前の場所の成績をもとに人が決める“格付け”です。でも力士の本当の強さは、番付が追いつく前に変わっていることがあります。このサイトの『強さ指数』は、勝ち負けだけを積み重ねて日々更新していく数字。番付にはまだ表れていない“伸びている力士”や、地位は落ちても実力が残る“戻り待ちのベテラン”を、いち早く映し出します。実際、その場所が始まる前のデータだけで予想を比べると、幕内では強さ指数の方が番付より多く当たりました(およそ60%対56%)。番付表の上下だけでは見えない“隠れた強さ”——ここに、波乱の芽があります。力士ページの「強さ指数」と「勢い」で、その気配をのぞいてみてください。
経験の浅い若手は、一番ごとに評価が大きく変わります。まだ底が見えないぶん、勝てば一気に評価が上がり、まさに“化ける”。一方、長く取ってきたベテランは実力が定まっていて、評価が安定——つまり“読みやすい”。データ親方も、若手ほど新しい結果をすばやく取り込むように作ると、予想がよく当たるようになりました。「あの新入幕、勢いがすごい」「あのベテランは安定感がある」——ファンが肌で感じる印象は、数字の上でもその通りだったのです。だからこそ、勢いのある若手が上位を食う一番は、見逃せません。
あれこれ試し、強さの測り方を磨き込んでも、幕内の的中率は約60%で頭打ち。ここが今のデータで届く天井です。残り4割は当たらない。でもそれは、力士の努力と土俵の一瞬に、まだ数字が追いつけていない証でもあります。
※ 予想は、その場所が始まる前に分かっていたデータだけで出しています。数字は直近の場所にもとづくおおよその値です。
データは日々更新され、解釈も随時見直します。