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検証17

「吊り出し」は、なぜ消えたのか

0.1% 2020年代の決まり手シェア(1930年代は5.6%)

結論

1927年から今日までの、決まり手100年の記録です。戦前の土俵でそこそこ見られた「吊り出し」(相手を持ち上げて土俵の外まで運ぶ大技)は、2020年代は全決まり手の0.1%——1930年代の約50分の1です。土俵際の大逆転技「うっちゃり」も4.8%→0.2%と、同じ道をたどりました。入れ替わるように主役になったのが「押し出し」。1930年代は5.1%だったシェアが、2020年代は26.2%と全決まり手の4分の1を超えています。叩き込み(4.6%→8.7%)や突き落とし(1.3%→5.9%)のような、素早く決める技も増えました。力士の体格が大きくなるほど、持ち上げて運ぶより、まっすぐ押す方が理にかなっているのかもしれません。理由は数字だけでは分かりませんが、令和の土俵で吊り出しが決まったら、それは実はとても珍しい大技を見ているということです。※ 決まり手の呼び方自体、時代とともに整理されています(「出し投げ」が「上手出し投げ・下手出し投げ」に分かれたなど)。技が消えたというより、記録の仕方が変わった部分もある点はご了承ください。

集計根拠

集計期間
1927年〜2026年夏場所
対象
決まり手が7つの型に分類できる勝ち取組
母数
1930年代5,563番、2020年代86,098番
算出
吊り出し ÷ 全決まり手。1930年代5.6%(312番)、2020年代0.1%(103番)
比較
押し出し5.1%→26.2%、うっちゃり4.8%→0.2%

読み方の注意

決まり手名称と分類制度は時代で変化しています。技そのものと記録方法の変化を完全には分けられません。