検証19
「勝ち越すと気が緩む」は本当か
52.7%
8勝目を挙げた後の勝率
結論
数字は落ちますが、『緩み』と断じるのは早い。8勝目に到達した後の勝率は52.7%で、そこまでの勢い(65.4%)からは確かに下がります。ただし終盤は星の良い者同士が当てられるため、勝ち越し後は相手も強くなる。実際、10日目までに早々と勝ち越した力士は、その後も58.0%勝っています。緩んでいるのではなく、日程が牙をむくのです。
この数字をどう読むか
8勝目に到達した後の勝率52.7%は、そこまでの65.4%から確かに大きく落ちます。この落差だけを見れば「緩んだ」と言いたくなる数字です。
しかし終盤は星の良い者同士が組まれます。早く勝ち越した力士ほど、残りの日程で当たる相手も勝ち越し圏の力士になり、対戦相手の平均的な強さが上がります。実際、10日目までに勝ち越しを決めた力士はその後も58.0%勝っており、「緩む」というより「相手が強くなる」と読む方が筋が通ります。
優勝争いに絡む力士が終盤に取りこぼすのを見て「気が抜けた」と言われることがありますが、その多くは、番付上位との対戦が集中した結果なのかもしれません。
集計根拠
- 集計期間
- 2000年初場所〜2026年夏場所
- 対象
- 場所中に8勝目へ到達し、その後も取組があった幕内力士
- 母数
- 8勝目の後8,270人番。10日目までに到達した後は4,026人番
- 算出
- 8勝目より後の勝率52.7%。到達までの同じ力士は65.4%
- 比較
- 10日目までに勝ち越した力士のその後は58.0%
読み方の注意
勝ち越し後は好成績同士を組む影響があります。心理的な『緩み』だけを測った数字ではありません。