検証9
「角番大関は強い」は本当か
78.2%
角番大関の勝ち越し率
結論
本当でした。負け越せば陥落の角番大関は、平均8.15勝・勝ち越し率78.2%。追い込まれていない通常時の大関(75.3%)より、むしろ生き残り率が高いのです。土俵際に立たされたときの集中力は本物——物語ではなく、データがそう言っています。
この数字をどう読むか
角番とは、前の場所で負け越し、次に負け越すと大関から陥落する状態です。その角番大関が平均8.15勝・勝ち越し率78.2%で、通常時の大関(75.3%)を上回りました。崖っぷちで成績が落ちないどころか、わずかに良いという結果です。
ただし、この数字には見えにくい偏りがあります。角番になるほど成績が落ちた大関の中には、そのまま陥落・引退していく力士もいます。データに残るのは「角番を経験してなお大関を務め続けた力士」に寄りやすく、生き残った側だけを見ている可能性は否定できません。
とはいえ78.2%という数字は、少なくとも「角番大関は脆い」という見方を否定します。追い込まれた大関の相撲を、割り引いて見る必要はなさそうです。
集計根拠
- 集計期間
- 2000年初場所〜2026年夏場所
- 対象
- 2場所連続で大関に在位し、前場所を負け越した大関
- 母数
- 角番110場所、通常時389場所
- 算出
- 8勝以上の場所 ÷ 出場した角番場所。78.2%、平均8.15勝
- 比較
- 通常時の大関は勝ち越し率75.3%、平均8.33勝
読み方の注意
制度上の細かな例外ではなく、前場所8勝未満を角番として機械判定しています。