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検証8

「休場明けは危ない」は本当か

59.2% 全休明けの場所の勝率

結論

数字は逆でした。前の場所を全休した力士は、復帰場所で勝率59.2%。初日に限れば65.9%も勝っています。カラクリは番付です。休んだ力士は地位が大きく下がり、復帰場所では格下と当たる。だから勝てる。危ないのは休場明けの本人ではなく、番付を下って戻ってきた実力者と当たる相手の方でした。

この数字をどう読むか

この検証は、通説がなぜ生まれたかを考えると面白くなります。「休場明けは危ない」と感じるのは、おそらく上位で休んだ力士が復帰後に苦しむ姿が印象に残るからでしょう。しかし全体を集計すると、復帰場所の勝率は59.2%、初日に限れば65.9%と、むしろ好成績でした。

答えは番付にあります。全休すれば地位は大きく下がり、復帰場所では格下と当たります。つまりこの59.2%は「休養の効果」ではなく「番付が下がったこと」の効果です。危ないのは復帰した本人ではなく、番付を下って戻ってきた実力者と当たってしまう相手の方でした。

強さ指数はこのズレを拾うように作られています。休場で番付が下がっても指数はすぐには落ちないため、復帰場所の力士は「番付より強い」と表示されがちです。ランキングページで▲印が付いていたら、この状況かもしれません。

集計根拠

集計期間
2000年初場所〜2026年夏場所
対象
前場所を全休し、次の場所で幕内に出場した力士
母数
82場所
算出
復帰場所ごとの勝率を平均。場所全体59.2%、初日65.9%
比較
途中休場明け53.3%(268場所)、フル出場後48.6%(5,327場所)

読み方の注意

休場で番付が下がる効果を分離していません。『回復したから強い』と因果までは言えません。